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温泉地温泉湯の里(1) [温泉地温泉湯の里]

09年7月某日、奈良県の5分の1を占める日本最大の村、十津川村にある温泉地温泉湯の里に宿泊しました。これまた秘湯を守る会のお宿。
宿の外観.jpg
入り口.jpg
十津川村では、すべての温泉の掛け流しを宣言していて、どのお宿も源泉掛け流しという類い希なる場所です。そのことを示す提灯とともに、わざわざお宿の名前が自己紹介風に掲げてあります。
入って正面.jpg

玄関を入ると、秘湯の宿の提灯とたぬきがお出迎えです。玄関正面には急階段(これがホントに急なんです[あせあせ(飛び散る汗)])があります。まずは玄関を入って左へ曲がり、この日の宿泊部屋へ。奥から二番目の次郎という部屋でした(一番奥は太郎という部屋ですし、次郎の隣は当然三郎…)。


部屋.jpg部屋の広さは10畳。掃除も行き届き清潔ですが、建物は古いです。バスタオル・タオル・歯ブラシ・浴衣といった基本的なアメニティしかありません。それで十分なんですが。お茶菓子は栗落雁でした。落雁とかお供物は大っきらいなんですが、栗味なら…と挑戦しましたが、固いし…やっぱり好みではなかった…これは、まあ仕方がない。
鏡台.jpg

奥の広縁には鏡台。反対側には和式のトイレがありました。トイレはないものと思っていたので、意外。洗面所がないのにトイレがあるなんて…ちょっとラッキーでした。なお洗面所と洋式トイレは部屋を出たすぐとなりにありました。




景色左.jpg
景色中.jpg
川沿いに建つお宿ですから、部屋からの景色は清流と山の絶景です。上の写真は川の下流を見たときの様子で、となりの太郎の部屋とか、階下のお部屋の様子がちょっとだけ見えます。どうも下の階の部屋には洗面所があるようです。どの部屋に何があるのかはよくわかりませんが、値段の差は料理ということでしたので、値段とか人数に応じて、適宜部屋を割り振っているのでしょうか?左の写真は、窓から見える景色のちょうど正面。朝陽に照らされた山の斜面は、緑が映えてきれいでした^^澄んだ川にいる川魚の様子も部屋から見えましたよ。びっくり。



テレビ.jpg驚いたのは、テレビ。衛星放送もあって、チャンネルはかなりたくさんあったのですが、いまだに100円投入タイプ。ただ、100円玉がテレビの上にたくさん置いてあって、事実上は無料で見ることができるわけです。でも…この100円玉、盗まれる心配とかしないんですかね…。これも、改善するつもりはない!という宿の姿勢の表れなんですが、清々しいくらいだなと感じました。とりあえずまったく問題はありませんよ。
ふとん.jpg夕食後に蒲団が敷いてあった様子。枕が小さくて固いんですよ。寝返りをうつと枕から落下するくらい…それだけが大きなネック。でも…当日は、前日あまり眠れず、睡眠不足だったので、固い枕で寝にくいなあなどと思っていたのも束の間、朝まで爆睡しちゃいましたよ[むかっ(怒り)]



2Fへ.jpg
それでは玄関に戻って、急な階段を上がってみましょうか。とりあえず建物の2Fに到着します。その左側にのびる赤い絨毯を進んでいくと一番奥がこの日の食事部屋でした。食事部屋というよりかつては宿泊用に使われていた部屋です。宿泊した部屋の斜め上、太郎の部屋の上あたりでした。たぶん今は宿泊用に使われていませんね。完全に食事処としての利用に特化しているようです。
食事部屋.jpg

このお宿は、部屋が14室もあるのに、現在は5組しか宿泊させないそうです。2人組が5組だと、一晩に、最少人数10人ということがあるそうです。だから、食事処を別部屋として用意でき、なおかつ本当に静かな環境でゆっくりできるんですね。


食事部屋のなか.jpg
一応食事処と称する部屋の一部を。なぜか大きな樽がオブジェに。テレビから電話から、何もかも揃っていて、完全に宿泊部屋です。入り口が襖で、鍵がかからないような状況だったことだけが、宿泊部屋とは異なる点だと思います。宿泊した部屋の上の階が食事処ということで、夜中に上から物音がするかな?などという心配は吹き飛びました。これまた熟睡の一因です。
玄関右.jpg
また玄関に戻って、今度は右側に。するとすぐに共有スペースのお休み処のような場所があります。それが写真左側の階段の向こうで、廊下の正面奥がたぶん厨房なのではないかと思います。そして下足箱の裏に下に降りる階段があります。




お休み.jpg
これが共有スペースになるお休み処らしき場所。といってもあれこれ写真が飾ってあったり、置物があったりで、休憩スペース的ではないですね。なのでお風呂上がりは、部屋に直行。冷房で冷やした部屋に入らないと汗だくだったので、この場所で休憩は…[ダッシュ(走り出すさま)]



お風呂への階段.jpg

そのお休み処の前に、地下へと降りる階段があって、これがお風呂へのルートになります。そこにも温泉地温泉湯の里の説明がありますね。







地下1F.jpg

階段を下りて左側を見ると、地下1Fの部屋へと続く廊下。いつもの提灯がここにも鎮座していました。洗面所とかトイレとかが廊下沿いにあり、その先に宿泊部屋があるようです。たぶんウチが宿泊した部屋から斜め下に見えた洗面所があるらしい部屋になるのではないかと思います。


地下お風呂.jpg
そして階段下から右を見るとお風呂への誘導路があります。ルートは簡単なんですが、モルタルのような壁と通路の暗さが、さすがにちょっと古さを感じさせてしまいます。でも秘湯に向かうぞ!という意気込みで、奥へと進むと、かなり暗い廊下の先にようやくお風呂の入り口発見。



お風呂入り口.jpg正面奥にみえる女湯の入り口は、かなり遠いですね、ここから。左が男湯の入り口になります。お風呂の男女交代はないので、男性はここまで…ということです。なお扉の内側に広がる魅惑のお風呂編は次回に先送り。なので、これにて館内編はおしまいです^^

コメント(18) 

コメント 18

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ジャンキー

おっ、新シリーズスタート!!
奈良県は未踏です。何があるのか知らない。千葉からくるまで行かれましたか?
温泉地温泉って・・・オンセンチオンセンと読むのですか?何だかそのまんまじゃないのって(笑)。
では明日から月曜まで留守にします。
by ジャンキー (2009-07-24 21:27) 

遠霞(とおがすみ)

ジャンキーさん
コメントはやっ!
いやいや、自家用車は無理。レンタカーです。だから値段が高くつくんです。やっかいですよ、十津川村は。
温泉地温泉は、「おんせんちおんせん」じゃないですよ。一応このブログ記事中にひらがなで看板の表示が読めるようにしてあるつもりだったんですが…ダメでしたか…
でも和歌山出張のついでに休めば、行ける距離のはずですよ…

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-24 21:54) 

ジャンキー

くまなく探しました。トウセンチオンセンですね。変な名前。
地図で見ると和歌山の隣ですが、奈良県に目が向いたことすらないなぁ。和歌山市はもう数十泊、以前社内で、「〇〇(ジャンキーの本名)は和歌山に女がいるらしい」とガセネタが出るくらい出張に行ってましたが最近出張許可が出ないのだ。期末で経費削減とかで。
奈良県の宿ってどんな食事が出るんだろう。それは戻ってからのお楽しみということで。
by ジャンキー (2009-07-25 06:37) 

satomi

こんにちは!新しい宿の紹介が始まりましたね^^
奈良県かぁ・・・ウチも全く足を踏み入れたことのない地です。
それだけに興味深々♪ 遠霞さんのレポの様子も回を追うごとに
何というか・・・洗練されてきてますね(ホントに)

今回は、寝返り打つと枕から頭が落下するくらい小さな枕!
ここで大笑い^^(ってそこか?突っ込みどころ・・・)

何はともあれ、続きを楽しみにしております。
by satomi (2009-07-25 11:07) 

みゆ

 こんばんは!湯神から帰ってきました。
 母屋は,新しく建て替えられていました。
 そして…,前回遠霞さんのお泊まりになられた「松月庵」の和室に,ベッドが3つも入っていました。今回は,宿泊人数が多かったので,私は「松月庵」に宿泊したのですが,まさかベッドが入っているとは。ベッド3つでは少々狭くなってしまうのですが,快適でした。ベッドを入れたのは,ここ1ヶ月のようです。 ご主人曰く「試しにベッドを入れてみたんです。」
by みゆ (2009-07-25 20:29) 

ポルポ

こんばんは~
遠霞さん、奈良にも行ってらしたんですね~、遠霞さんって行かれる宿のエリアが広いですよね、色々な所に行ってらっしゃって、フットワーク軽いなぁと思います。
湯の里は秘湯を守る会のお宿なんですね、お恥ずかしながら初耳でした。でもでも、最近はキレイ目な秘湯宿が増えていく中(ってキレイ目も好きなのですが)久々にこれぞ秘湯を守る会!っていうイメージの宿を見たような気がします。剥製やら置物やらがごちゃごちゃある所とか、絨毯が赤い所とか、なんかワクワクしちゃいます☆

それにしてもロケーション、素晴らしいですね~
川の色が青く澄んでいてスゴイですね、この位置からもお魚が見えちゃうなんて、相当綺麗な川なのでしょうね。
テレビ用の100円玉が置いてあるところとか、ほのぼのして好きだなぁ♪お風呂入口付近の古めかしさもイイ味だしてますね、浴場の報告が楽しみ!いつもなら興味ある宿のレポをネットで見るとすぐHP見ちゃうのですが、このワクワク感をもう少し楽しませてもらうため、今回はレポが始まるまでは見ないことにしました(^艸^)
by ポルポ (2009-07-26 19:37) 

ごんた

温泉地温泉の湯の里、りんくさんちでも話題になっていた
「自遊人」の温泉宿ランキングにも入っていましたね~
千葉から奈良って・・・かなり距離ありますよね・・・
先日は山口県まで行かれてましたし、ポルポさんも書かれていますが
遠霞さんはホント、行かれるエリアが広いですね。

実は、私も温泉地温泉は初耳でした(^^ゞ
十津川村では全ての温泉を掛け流し、なんですか。
湯量が豊富なんでしょうね~
太郎・次郎・三郎・・・というお部屋名だそうですが、
14室もお部屋があるのとことで、
八郎や九郎(←源義経がそうですよね)までならともかく、
それ以降はどうなっているのか・・・?とヘンなところが気になってしまいました(笑)
今は最大5組までの宿泊とのことですから、五郎までなのでしょうか?

お部屋からの眺めは、人工物が目に入らずに素晴らしいですね♪
清流と緑に心が洗われそうです。
by ごんた (2009-07-26 21:33) 

遠霞(とおがすみ)

ポルポさん
メールも拝読しました。ありがとうございます!内容は、公表しないようにしますね(^艸^) ←ポルポさんの真似…

連日酔っぱらいで、今もパソコンに向かいながら、文章がまともに書けない…ので、用心深く短めに。昨日は、隅田川の花火でべろべろ、本日は、住んでいるとある集合住宅の自治会の宴会で、これまたべろべろ。もう倒れる寸前なので、コメントを読むと、そうそう!それについては…とかいろいろ書きたくなるのですが、もうすでに指がパソコンに対応できず。さっきから何回文章を直していることか…。しかも、ごんたさんまで、コメントしていただいて…。でもダメです。もう寝ないと、死にそう。
明日、また夜にでも、ゆっくりとお返事、書き直します。りんくさんのトコの書き込みもさっき見たのですが、もう書けない…

ポルポさん、ごんたさん、そしてそれよりも先にコメントしてくださった、satomiさん、みゆさん、ごめんなさい。ひらに御容赦を。

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-26 22:22) 

遠霞(とおがすみ)

ジャンキーさん
そうそう「とうせんぢ」温泉らしいですよ。ここは奈良県といっても、和歌山県に限りなく近い、奈良から行くにも遠い村です。簡単に再訪できる場所ではなさそうなんですよね…
by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-27 07:51) 

遠霞(とおがすみ)

satomiさん
おはようございます。レポ、洗練されてきてますか?(汗)
単に写真を大きくしているだけのような^^;
まあ、文章その他の書き方、レイアウトはいまだまったく上達しませんが…
ちなみに奈良県、妻と行くのは初めてでした。

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-27 07:52) 

遠霞(とおがすみ)

みゆさん
なんと、また湯神にお泊まりでしたか!
そしてさっそく母屋新築のご報告、ありがとうございます。部屋数が増えたわけではなかったのですね。それと、松月庵にベットですか…なんだか想像が出来ない…。こうなると松月庵の部屋イメージがだいぶ変わりますね。あの大きな囲炉裏部屋と合わせて、ベットルームがあるという、そういう特徴のある部屋になったわけですね…。それにしても試しに…というあたりが、ご主人らしいですね。
今日あたり、ジャンキーさんが湯神宿泊から戻ってくるはずですが…

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-27 07:54) 

遠霞(とおがすみ)

ポルポさん
おはようございます。フットワークが軽いわけではなく、ちょっとの好奇心とあとはチャンスがあっただけなんです。湯の里は、秘湯の本で見てから、何となく気になっていて、いつかは…と考えていました。このお宿は、秘湯の会の発足当時からその方針に賛同して加わっているそうです。家並みが途切れた先に建つ一軒宿なので、秘湯的な雰囲気満々でした^^たしかにキレイめではないですけど。

それと。このお宿の情報はネットで検索してもあんまりありません。宿のHPはもちろんありません。それどころか、宿にはパンフレットすらありませんでした。女将さん曰く「名刺しかありません」。一切宣伝する気がないようです(笑)

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-27 07:56) 

遠霞(とおがすみ)

ごんたさん
千葉から奈良は確かに距離があります。でもそこまでならなんとか…その先がきついんです。国道168号線という、五条あたりから十津川までの一本道が唯一のルートといっても過言ではない、でもその道も箇所によっては通行が困難な狭い道になっているという、そんな行程です。遠いなあと、ホントに実感できます^^;
公共の交通手段だと、日本で一番長距離を行く路線バスを利用することになります。さすがにこれは無理だと判断して、うちはレンタカーにしましたけど。

お部屋の名前は、忘れてしまいましたが、八郎や九郎なんぞはないんです。上の階とか下の階とかの部屋の名前は、うろ覚えですが、「あね」とか「おじ」とか、つまり「太郎」からみて、弟ではない親族の呼び名になっていたように記憶しています。弟は三郎までだったような…。しかも三郎の部屋は宴会場のようで、1Fで宿泊できるのは太郎と次郎だけのようでした。たぶんこの2部屋がトイレ付きなんでしょう。

自遊人ランキングにこちらのお宿が入っていたのにはびっくりでした。ちゃんと知っている人は知っているのだなぁと感心、感心。ここはホント、お風呂と夕食の良さに特化した、秘湯という場所です。だから?部屋とかは、まあキレイめとはいえないんですよね…でもそれが許せちゃうお宿なんです^^

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-27 07:59) 

ジャンキー

戻りました。後ほど番頭さん他でUpしますが、母屋も松月庵のベッドも確認しましたが、今回はBigSurpriseが。湯野上温泉祭り二日目にブツかったんですよ。
by ジャンキー (2009-07-27 15:31) 

遠霞(とおがすみ)

番頭さんのトコ、みましたし、書き込みもしておきましたよ。
なんか連続投稿みたいになっていますが、なんであんなに時間が近接して表示されたのか、わかりません。ウチのパソコンの時間設定がズレているのかな?

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-27 21:16) 

遠霞(とおがすみ)

ごんたさん
妻に訂正されました。
「下の階は忘れたけど、上の、食事した部屋は「あっち」だったでしょ」
とのことです。それで、この階の部屋は、あっち、こっち、そっちかな?なんて会話がったそうです。きれいに忘れていました…

by 遠霞(とおがすみ) (2009-07-28 21:59) 

グアダラハラ大学 岸

前略 突然のお願いで申し訳ありませんが、メキシコ・グアダラハラ大学では下記のとおり学術目的で日本関連の書籍の出版を予定しております。

つきましては、同書籍第8章の中で外国人読者に日本文化をわかり易く解説するために、貴ブログ中の「ふとん」の画像を使用させて頂きたく、使用許諾をお願い申し上げます。

尚、お願いできる場合は、使用条件等ご指示いただければ助かります。

何卒よろしくお願い申しあげます。

草々

グアダラハラ大学

by グアダラハラ大学 岸 (2010-04-27 04:34) 

遠霞(とおがすみ)

申し訳ありませんが、このお宿の許可をもらったわけでもないので、こちらの写真の書籍への利用はご遠慮くださればと思います。
私の方からお宿に連絡して手続きというのも面倒ですし、こちらのお宿はHPもないところなので、こういう写真の利用に関して相談するのは大変かも知れません。私はそういうことで、あれこれと作業をするのが嫌いで面倒くさがりなので、お許しください。

by 遠霞(とおがすみ) (2010-04-28 19:15) 

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